電磁波 記事一覧

2009年09月26日

アメリカ上院公聴会1

2009年9月14日に、アメリカ上院の委員会で、携帯電話の健康リスクに関する公聴会が開かれました。公聴会の詳しい内容は別途記事にする予定でいます。
著名な研究者の方々が参加されています。
とりあえず、公聴会でのスピーチの部分だけ訳をつけてみました。
この公聴会の様子は、アメリカ議会のビデオ放送サービスで閲覧可能です。

1番目は、イスラエルでインターフォン研究を担当して、耳下腺腫瘍のリスクに関して論文を発表された、シーガル・セデスキー博士の話は、とてもわかりやすくかつ深いものです。

2番目は、フィンランドの放射線安全委員会の研究教授のダリウス・レジンスキー博士。
ヒトの細胞を使った実験で、ケータイによって細胞のタンパク質合成などに
変化が起こるという研究で有名。

3番目は、この上院の公聴会の仕掛け人でもある、アメリカピッツバーグ大学教授のデブラ・リー・デービス博士。

4番目は、この上院公聴会で唯一、産業界からの依頼で出席したリンダ・S・エルドリッチ博士。科学的証拠は不十分だという意見です。

2009年06月19日

ケータイと脳腫瘍 基調講演その4

携帯電話と脳腫瘍に関する、ブルース・アームストロング博士講演その4
「現段階での結論は、どう対処すべきか」

2009年06月18日

ケータイと脳腫瘍 基調講演その3

携帯電話と脳腫瘍に関する、ブルース・アームストロング博士講演その3
その3「電磁波を浴びる部分で、脳腫瘍リスクが上昇」
です。

2009年06月16日

ケータイと脳腫瘍 基調講演その2

シドニー大学のブルースアームストロング博士の講演その2
その2「短期間ではリスクが減少?長期使用でリスクが上昇! どう解釈できるか」

〈ちょっと解説〉

ここから、話がおもしろくなります。

インターフォンの研究の多くの結果では、以下の2点の特徴が指摘されています。
1)10年以上の長期使用で脳腫瘍のリスクが上がる傾向がある
2)10年以下では逆に、携帯電話を使った方が脳腫瘍のリスクが下がる傾向がある

2)の方があまり一般の人たちには認識されていないようです。

アームストロング博士は、ここでどちらもバイアスによる可能性を指摘しています。

まず、2)に関するバイアスについて、患者群よりも対照群の方が、参加率が低いことが原因。

参加しなかった人たちの方が、携帯を使わない人たちの割合が大きいことが追加調査で判明しています。対照群の方が参加率が低いと言うことは、実際の対照群の母集団よりも携帯を使わない人たちの割合が減る(携帯使用者の割合が多くなる)ことになります。

これは、見かけのリスクを下げるバイアスになります。その結果、一見すると携帯電話を使うと脳腫瘍のリスクが減るような結果になってしまうのです。これが本当だとすると、10年以上の使用者でのリスクの上昇は、もっと上がることになります。

また逆に見かけのリスクを上げるバイアスの可能性も指摘。
1)の10年以上の長期使用でリスクが上がるように見えるのは、患者群が4-5年以上前の通話回数や通話時間を、実際より多く思い出してしまっているからだといいます。

つまり見かけのリスクを上げるバイアスと下げるバイアスが両方あると言うことになります。

この点を踏まえて、話はその3「電磁波を浴びる部分で、脳腫瘍リスクが上昇」へ続きます。

2009年06月13日

ケータイと脳腫瘍 世界的権威アームストロング博士講演 その1

 携帯電話は、脳腫瘍の原因となるか?

 世界13カ国が参加する世界最大規模で疫学調査「インターフォン研究」の最終結果が、いよいよ発表間近です。

 そこで、インターフォン研究の中心メンバーであるオーストラリア・シドニー大学のブルース・アームストロング教授の講演の日本語訳を作りました。

 インターフォン研究は、研究者の間で、結果の評価をめぐり意見が二つに分かれており、それが結果の公表が3年近く遅れている理由だと指摘されています。
 アームストロング博士は、講演の中で、本当に脳腫瘍のリスクが上がっている可能性を指摘し、予防的に電磁波の曝露をできるだけ低くしておくことを勧告しています。

 40分程度の長い内容のため、4分割して順次アップしていく予定です。
 主な内容は
 その1「インターフォン研究とは 全体的にはリスクは無いが・・・」
 その2「短期間ではリスクが減少?長期使用でリスクが上昇! どう解釈できるか」
 その3「電磁波を浴びる部分で、脳腫瘍リスクが上昇」
 その4「現段階での結論は、どう対処すべきか}

 その2以降が、アームストロング講演の真骨頂です。

 第一線の研究に関与する専門家の話を、聞けるチャンスはそうありません。

 一般の人にはわかりにくそうな部分は、あとで逐次解説記事をつけていく予定です。

 では、まずその1「インターフォン研究とは 全体的にはリスクは無いが・・・」からご覧ください。


講演は、2008年11月12日に、オーストラリア高周波生体影響研究センタ-(ACRBR)主催のシンポジウム「科学とワイアレス2008」の基調講演としてサイトに公表されているものです。元のサイトはこちら

2009年06月01日

欧州議会テレビ

 2009年3月17日に作られた、欧州議会のテレビ番組「Action:携帯電話の脅威は軽々しく否定されるべきではない」の日本語訳を作ってみました。
 

画面の一番下の左の再生ボタンをクリックすると、始まります。開始まで少し時間がかかります。
日本語訳は、英語のキャプションを元に作ったものです。試行錯誤しているうちにかなり画質が落ちてしまいました。

欧州議会テレビのサイトはこちら

番組の背景などの解説が下の記事です。

フレデリック・リース議員のレポートを下に採択された4月2日の欧州議会決議はこちら

そこで提案されたテーマの
抄訳はこちら


2009年05月31日

ヨーロッパでの携帯電話の電磁波規制

mynewsjapanに4月22日に書いた記事が元になっています。

 欧州議会は4月2日、欧州全体での基準値の見直しと、アンテナ設置の規制強化を求める決議を圧倒的多数で採決した。司法の場でも、昨年9月にフランスで中継アンテナの撤去と近隣住民への損害賠償を認める判決が下された。判決では、通信会社が技術的に可能な低減対策をとろうとしなかった姿勢が厳しく批判され、その後の控訴審でも今年1月に住民側勝訴の判決がおりた。一方、日本では官民一体となって安全だという科学的意見のみを重視し、遙かに甘い基準を擁護。アンテナの設置位置といった基本的な情報すら公表されない状態が続いている。

目次
◇欧州議会がアンテナ設置規制などを求める決議を可決
◇フランス司法は中継アンテナを「近所迷惑」と判断
◇EU加盟国の1/3が、より厳しい予防基準を設定
◇予防基準値はどれだけ厳しいのか?

 欧州諸国では国民の関心も高く、既にEU加盟国の1/3に当たる9カ国で基地局などからの電磁波を「可能な範囲でできるだけ低く」するための予防的基準値が採用されている。BSEやアスベストなどの被害事例から学んだ事前対策優先の政策だ。


 欧州各国の予防基準値と、日本の総務省が示している中継基地局周辺の電磁波の強さを比較したグラフがこれだ。
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2008年06月23日

アメリカでハイブリッド車の電磁波が問題に

 ニューヨークタイムズで、トヨタプリウスや、ホンダシビックなどハイブリッド車の電磁場が取り上げられました。
 
 因果関係は不明ですが、過敏症的症状を起こした人たちもいるようです。トヨタなどは、プリウスの測定データがあると発表しているようです。

早速、日本のトヨタに問い合わせてみることにしましょう。


以下記事の要約

 ほぼ例外なく、科学者や政策立案者は、地球にとってハイブリッドカーが良いことに同意している。
 しかしながら、少数派ながら別の問題を主張している一部グループがいる。問題は、「ドライバーの健康にとっては、安全といえるか?」

 その主張には、正統の科学的理由がある。

 低速時に原動力となる電気モーターを動かす電流は、その周辺に磁場を発生する。その磁場については、子供の白血病のリスクをはじめ、重大な健康問題と関連しているという研究があるからだ。

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2008年06月20日

携帯電話の国際プロジェクト 内部分裂明らかに

WHO主導の携帯電話と脳腫瘍の関連を調べるインターフォンプロジェクトで、内部の亀裂が明らかになったというニュースが、マイクロウェーブニュースで報道されました。

以下、マイクロウェーブニュース記事の要約。

携帯電話と脳腫瘍の関連を調べるため13カ国が疫学調査を行っているインターフォンプロジェクト。13カ国のデータをまとめて再解析(プール解析)して完成する最終的な報告書の公表が、当初の予定より3年近く遅れている。

公表の遅れとの理由として、研究グループ内部で意見の対立が起きていることがわかってきた。グループの中で、携帯電話の脳腫瘍リスクを認める意見と、認めない意見が対立しているということだ。

先週アメリカのサンディエゴで開かれた生体電磁学会(Bioelectromagnetics Society(BEMS))の年次総会の中で、インターフォンプロジェクトのパネルディスカッションが開催された。
 2時間におよぶ討論の終わり近く、モトローラ社元社員メイズ・スウィコード氏が、マイクの前に出て、「公表はいつか?」と、インターフォンプロジェクトの責任社エリザベート・カルディス氏にたずねた
彼女は、こういう質問にはいつも「もうすぐ」とだけ答える。

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2008年06月14日

「携帯電話でポップコーン」の正体


動画は下の<各国版>をクリック

携帯電話4台で、ポップコーン用トウモロコシ数粒を囲む。囲った携帯に電話をかけると、数秒で中に置いたトウモロコシが弾けて、ポップコーンの出来上がり、という動画が、youtubeで配信され、話題になっています。

各国版(英語版2件、フランス版、日本版)があって、日本人が登場するバージョンもある。ネットでは、「各国の人たちが再現できているから信憑性がある」という発言もみられます。

もっともらしく語られるのが、携帯からでる電磁波の影響。電子レンジと同じ周波数だから、トウモロコシが熱せられて…という説明。しかし当然ながらそんな強い電磁波が携帯から出るはずがありません。電子レンジの中で出ている出力は500W以上。一方携帯電話は、0.1W程度。瞬間的なピーク値でも2W。
トウモロコシの種類によるとか、実は携帯の電磁波ではなくて、バイブレーションによる振動のせいなどなど、議論は盛り上がっていました。

結局、その正体は、イアホンマイクセットのメーカーが作った宣伝用のやらせ動画だったことが判明しました。wired newsが記事をアップしています。

youtubeなどを利用した、一見すると宣伝には見えない巧妙なマーケティングなのだそうで、最近増えてきているという話です。世界中で400万ビューも獲得したというのですから、宣伝として成功といえるのでしょうが、どうも人騒がせな話です。

ただ、wirednewsでも、どうやってトウモロコシを弾けさせたのかはまだわかっていないようです。結局手品と同じで、手品だとわかってみればいいわけですが、その辺があいまいにしていると、手品だという人もいるし、超能力だと主張する人も出てくるというわけです。

同じようなトリックで、数年前にも、携帯2台の間に生卵を置いて、65分でゆで卵になるという動画が、ブームになりました。

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この件では、「Snopes.com」というニセ科学を暴くサイトで詳しく検証されていました。

こちらは携帯4台(タマゴの近くに置く2台とそれらに電話をかける携帯2台)と生卵があれば、実験できるので、時間のある人はやってみるとおもしろいかもしれません。
学校などで、科学の教材に良いのではないのでしょうか? 「ありがとう」で水の結晶をきれいに作っている場合ではないですね。

英国のテレビ番組の動画で、100台の携帯のなかに生卵をおいて、ゆで卵になるか実際に実験しています。

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生卵の周りに100台の携帯を山盛りにして、ちょっとは離れたところからそれら100台に電話をする。呼び出し音はある程度続くと切れますから、そうしたらまだ電話をかけなおすという作業を延々続けています。
そして、卵を割ってみたら???。

すでに終了した番組らしいのですが、こうした面白系の科学番組は、日本には無いですね。

ちなみに、携帯電話の有害性が問題になっているのは、電子レンジのように頭を調理してしまうからではありません。もっと微弱な電磁波でも、実は生体に影響を与え、脳腫瘍の発生とも関連している可能性が科学的研究で指摘されているからです。

2008年06月13日

オーストラリアTVニュースで携帯と脳腫瘍特集

オーストラリアのToday Tonightというニュース番組で、再度、携帯電話と脳腫瘍の特集が放送されました。
携帯電話を長期使用して脳腫瘍になった患者さん二人のインタビューと、脳神経外科医師数名のコメント記事です。

英語ですが、ニュース動画が見られます。


以下記事の主な内容の抄訳です。

携帯電話腫瘍の恐怖
2008年6月12日

デヴィッド・スミス氏は10年間、ひたすら携帯電話を販売していた。

彼は、自分が販売している商品で、人生が台無しになるとは、少しも思っていなかった。
「関連が完全には証明されていないと主張して、少しも予防策を講じようとしないのは非常に馬鹿げたことだと思う」と、デヴィッドは言う。
「今でも、安全性を確認しないまま携帯電話を売りつづけていることに、怒りを感じる」

証拠は上がっている。脳腫瘍は増加している。--そして神経外科医さえ心配している。しかしながら、携帯産業は頑なだ。

デビッドは、30歳のとき、頭の聴神経の周辺で、ゴルフボール大の腫瘍を取り除くために三回の手術を受けた。手術の結果、腫瘍は除去されたが、別の神経が傷つけられてしまい、顔の筋制御を失うことになった。29980612-1.jpg


「私は、携帯電話がこの腫瘍の原因だと信じている。携帯電話会社を非難する」と、デヴィッドは言う。
私は携帯電話会社と通信会社に対して怒っていいる。彼らは適切な安全性の研究をすることなく、商品を市場に出してしまった。つまり彼らは我々をモルモットとして使用したからだ」

腫瘍はちょうど、彼の右の耳の後ろに位置していた。
「以前は携帯を使うときには右の耳を使用していたが、今は聴覚を失った」と、デヴィッド氏。
「診断される前には、10年間くらい携帯電話を1日あたり1~2時間使用していた」

シドニー大学の公衆衛生学部長のブルース・アームストロング教授。
彼は携帯電話と脳の腫瘍の間の研究に10年を費やした。
「腫瘍のリスクの2倍増加に関する証拠があった」と博士は言う。29980612-2.jpg


デヴィッドは、人生をやり直そうとしているが、今でも絶えず携帯を使用している何数百万の人たちについても心配している。「10歳の子供たちが携帯電話を使用しているのを見て、それがどのように脳の発達に影響するのか心配だ」

エンリコ・グラニ氏も、脳腫瘍の原因は、10年以上の携帯電話使用だと考えている。
「私はアナログの携帯を使っていました。おもちゃみたいな感じでした」と、グラニ氏は言う。

彼は右側頭部の髄腹腫と診断された。29980612-3.jpg

手術の後に、彼は、3日間昏睡して、脳卒中も患った。
「欲に目がくらんだ携帯電話産業を非難する。かれらは何年も前から知っているくせに、まだ否定している」と、グラニ氏。

脳外科の医師たちは、みな驚いてはいない。
著名なキャンベラの脳神経外科医は、携帯電話と脳腫瘍の関連について研究論文を書いた。
彼は、携帯電話が、喫煙やアスベストなどに匹敵するような重要な国民の健康問題になると信じている。政府と産業が、携帯電話への消費者の暴露を抑えるために緊急の措置を取るよう呼びかけている。

神経外科医リチャード・ビッタール氏は、ここ15年間で脳の腫瘍における上昇を確認したが、携帯電話が唯一の原因とまでは言いがたいと言う。しかし、彼は、携帯を使う場合は、できるだけ卓上スピーカ自分だけではなく、多くの同僚も用心していることだ」
「多くの神経外科の同僚たちは、できるだけ携帯電話の使用を最小限にしようと努力している。それは多分脳腫瘍との関係があるだろうという基本的な関心を反映している」と、リチャードはいう。

消費者への警告は?
「耳に近づけて携帯電話を使うのは最小限にしなさい」

オーストラリアの携帯通信協会のクリス・アルタウス氏に、腫瘍ができるのを心配しているかどうか、尋ねた。
「いいえ」
毎日、電話を使用していますか?

「毎日使用してます。、研究結果は、携帯電話は安全であると、オーストラリアや全世界の市場に納得させていると思う。私は安心して使っています」とクリス。

しかし、デヴィッドは、違った視点だ。
「携帯電話によって、私の人生計画は台無しになった」
「私はすべてをやり直さなければならなかった」と、デヴィッドは言った。

2008年06月11日

米CBSニュース 携帯の子どもへの影響の研究を

アメリカCBSニュースによれば、FDAから諮問を受けたコロラド大学らの研究グループが、携帯電話の子どもへの影響を調べる長期調査の必要性を提言しているとのこと。

ニュースは英語ですが、番組のサイトで閲覧できます。

以下概要

FDAが諮問した科学者パネルは、携帯電話の子どもへの長期的影響を調べる研究の必要性を提言している。

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コロラド大学のフランク・バーンズ教授は
「発達中の脳に対する、携帯電話などの電磁波の影響に関する研究は、いずれも短期影響ばかりで、長期影響の研究はまったくといっていいほど無い」と語る。

「完全ではないが、短期的影響は無いらしいことは分かった。しかし、長期間曝露し続けた場合の影響は分かっていない」と、バーンズ氏は言う

8歳から14歳の子供たちでは、5人中2人は、携帯電話を持っている。
十代の60パーセントは、携帯電話を持っている。
5歳児用の子供電話さえある。

バーンズ教授が議長を務める国立の研究協議会は、子供による携帯電話使用の長期研究を推薦している。

しかし調査方法とその出資先は、未定のままだ。
「結果が出るまでには何年もかかるだろう」

2008年05月16日

オーストラリアのニュース番組で携帯電話問題特集1

オーストラリアのテレビニュース番組「トゥデイ・トゥナイト」で、携帯電話の危険性について9分程度の特集が放送されました。
WHOと13カ国が共同で進めている携帯電話と脳腫瘍の関連を調べるインターフォン研究プロジェクトのオーストラリアの責任者であるブルース・アームストロング博士が登場。

「携帯電話の有害性を示す証拠が強くなってきている」とコメントしています。

また、現在の携帯電話の基準値は、頭と携帯電話を2.5cmくらい離した状態で計測されている。そのためズボンやシャツのポケットに入れていた場合には、体が吸収する電磁波の強さは、現在の基準値(2W/kg)を越えてしまうということが計測データで示されています。

番組は英語ですが、Next-upというヨーロッパのグループのサイトや、オーストラリアのニュース番組のサイトで見ることができますl

以下番組内容の抄録

携帯電話の安全
レポーター:ローラ・スパークス
放送日付:2008年5月2日

2000万台を超える携帯電話がオーストラリアで使われている中、今週の携帯電話の有害性についての放送には、大きな反響が寄せられた。

測定した4台の携帯電話のうち、3台が安全基準を超過していることが明らかになった。

放送前から、オーストラリアの携帯通信協会は自社ウェブサイトで、
トゥデイ・トゥナイト」で放送されたテストは、オーストラリアの安全基準を測る標準検査手順を用いていない」というコメントを掲示している。

シドニー大学のブルース・アームストロング教授は、携帯電話と腫瘍の間の関連について10年間研究している。
「有害な影響を支持する証拠が強くなってきていると聞けば、人々がショックを受けるかもしれないと思う」と、彼は言う。

EMC Technology社は、携帯電話から電磁波の安全を測定する会社である。
「現在の基準は、携帯を身に着けた状態での試験ということになっているが、しかし実際には、体から2.5cm程度距離を開けた状態で調べられている」と社長のクリス・ゾンボラス氏は語る。

彼はトゥデイ・トゥナイトのために4台の携帯電話の電磁波を測定した。
問題は、ブルートゥース装置やイアホンマイクを使って、携帯電話本体をズボンやシャツのポケットに入れていた場合、安全基準をクリアできるのかという点だ。

「現在の規制や基準は、携帯が体に直接接触した状態を想定しているものではない」と、彼は言う。
「消費者は、それを意識しているべきだと思う」

規制当局は、体と携帯電話を密着させないようにとメーカーも勧めていると言う。

2007年06月16日

テレビの電磁波でオタマジャクシの成長に遅れが

昔の記事の転載です。2003年に書いたものです。

テレビの近くにオタマジャクシの水槽を置くと成長が遅れ、なかなかカエルになりません。
小、中学生の子どもたちへの電磁波の影響を想定した動物実験とも言えるものです。

カエルになる日が5日遅れる 
鶏の卵に電磁波を浴びせると、ひなの死亡率や奇形の発生率が増加します(注1)。胎児期の急速な成長過程では、電磁波や化学物質など外部刺激の影響は決定的になりがちです。
 では、ある程度成長した子どもの場合ならどうなのか。疫学調査では送電線近くの子どもたちに小児白血病が増加という報告がありますが、そのような子どもを想定した動物実験はまれです。

イタリアの国立科学研究会(CNR)のマウリツィオ・セヴェリーニ博士たちが、テレビから出る電磁波で、オタマジャクシの成長速度が変化し、カエルに変態する時期が遅れるという研究を発表しました。
アフリカツメガエルのオタマジャクシ110匹を入れた水槽をテレビから5cmの距離に設置。オタマジャクシがカエルに変態する日まで(40日程度)、一日8時間テレビをつけて電磁波を浴びせ続けました。

電磁波(この場合は磁場)以外の影響を除外するために、水の温度は一定にし、テレビと水槽の間にはアースしたアルミ製のシートを置き、光や電場は低減。水槽内での磁場の強さは、テレビに近い部分で250ミリガウス、反対側で40ミリガウス程度でした。

実験の結果は、テレビから2m離した水槽のオタマジャクシと比較して、電磁波を浴びたグループは、カエルになる時期が平均して5日遅れるという変化が観察されました。同様の実験を、遺伝子の違うオタマジャクシに変えて3回行いましたが、いずれの場合も5日間ほどの遅れが再現されました。

小学、中学生への影響を示唆!?
 今回の実験の意図は、ある程度進んだ成長過程への影響を明らかにしようとしている点にあります。死亡や奇形などの深刻な影響を避けるために、あえて卵の時期を避けて、孵化後3日目から電磁波を浴びせたとセヴェリーニ博士は言います。

 オタマジャクシと人間を簡単に比較することは無理ですが、カエルになる前のオタマジャクシは、いわば大人になり切れていないヒヨッコ。思春期を終えていない子どもたちと比べることができるかもしれません。

テレビより危険なIH調理器
 テレビは2種類の周波数の電磁波を出しています。ひとつは送電線や家電製品から出る50Hzの周波数、もうひとつは16kHz当たりの比較的周波数の高い電磁波です。

今回の成長の遅れの原因は、どちらの電磁波の影響なのか、それとも両方の相互作用か、今回の実験では不明です。16kHz周辺の電磁波は普通の電気製品からは出ていませんが、IH調理器からはテレビ以上の強さで出ています。


注1拙著「危ない電磁波から身を守る本」コモンズ刊47ページ。

出典:Severini M.et al.,“Sublethal effect of a weak intermittent magnetic field on the development of Xenopus laevis(Daudin) tadpoles”,International Journal of Biometheorology,2003 Aug. 6

2006年12月12日

無線LANの電磁波は安全?

無線LANの電磁波について、2006年12月11日イギリス・タイムズ紙の記事の要約です。

以下記事要約

無線LANをはじめとするワイアレスネットワークの安全性について、海外で懸念の声が上がっている。

学校、事務所、公共機関などで、無線LANネットワークの設置が増えている。近い将来には、街全体がホットスポットになり、どこにいてもインターネットに接続できる環境になる可能性がある。

現在安全と考えられているレベルよりはるかに弱い電波であるが、健康被害の可能性を憂慮する声が徐々に増大してきている。

保護者からの要請により、ワイアレスネットワークを撤去する学校が増えている。オーストリアのザルツブルグ市では、市の衛生局が、学校や幼稚園では、無線LANやコードレス電話を使用しないように勧告している。

カナダでは、オンタリオにある、レイクヘッド大学は、構内の無線LANをすべて撤去した。副学長のフレッド・ギルバート博士は「体の組織や細胞への生理学的影響、行動障害の可能性を無視できない」と指摘する。

今年9月には、世界中の30人の科学者たちが「現在我々が浴びている電磁波の有害性を示唆する科学的証拠について、完全に中立な立場からの再評価を求める決議に署名した。

アイルランド環境医士会(IDEA)も、政府に対して電磁波の健康影響についての評価を求める声明を発表している。

ロンドン南部のメルトン市議のデイビッド・ディーン氏は、自分自身生きるアンテナのようだという。「無線LANを設置しているかどうか、家に入っただけで分かる。頭のなかで音がし始める」

「前の職場では、無線LANが設置され10分以上耐えられなかった。上司に相談したが、撤去はされず自分が辞めるしかなかった。心臓の鼓動は速くなり,物が二重に見え始め,ひどい頭痛が起こる。頭をアームロックで締め付けられる感じだ」

「また、小さな子どもが狂ったように泣き喚く家を訪問したこともある。両親に2日間無線LANを止めるように言ったら、こどもの様子が変わったというケースも2回ほど経験している」

「無線LANの電磁波は、携帯電話中継基地局からの電磁波ととても似ている」とイギリスの団体パワーウォッチの代表アラスダイル・フィリップ氏は言う。

「携帯電話中継基地局からの電磁波については、健康影響を指摘する研究が存在する。ラトビアでの研究では966人の子どもで、行動や記憶、注意力の低下が確認されている。影響がでる曝露のレベルは、無線LANのある教室で子どもが浴びるのと同じレベルだ」

イギリス政府の健康保護庁(HPA)のマイケル・クラーク博士は、「我々の測定では、学校での無線LANによる曝露は、国際ガイドラインの20万分の1に過ぎない。携帯電話の場合は50分の1にもなる。だから、無線LANのある教室に1年間い続けると、携帯電話を20分使い続けるのとが同じ位の曝露になる計算だ。もし無線LANを撤去すべきだとなると、携帯電話の中継基地局も、FMラジオもテレビ局も撤去すべきということになる。電磁波のレベルは同じくらいだからだ。

フィリップ氏は、反論する。「現在のガイドラインは、短期的な熱効果による影響しか見ていない。微弱な電磁波を長期間浴び続けることによる影響は見ていないのだ。我々は、電磁波の信号が、人体の中の電気信号や化学物質による情報伝達システムに干渉するのではないかと思っている。

判断の難しいところは、必ずしも全ての人が同じように電磁波の影響を受けるとは言いがたいことだ。
アイルランド環境医師会のエリザベス・カレン医師は、「全体の人口のなかのある特定のグループが、特に電磁波の影響を受け易いのだろうことを示唆する研究がふえてきている。

人口の5%程度は、このような高い感受性を持っていると考えられる。スウェーデンでは障害と認められている。

現在、エセックス大学で、過敏症との自覚のある人と普通の人を対象に、携帯電話中継基地局からの電磁波を浴びせた場合と浴びせない場合での集中力や記憶力の変化を比較するテストが実施中。


出典)Times online 2006 12/11

2006年11月11日

中継基地局 やっぱり危険か?

脳の働きに影響!頭痛も増加

中継基地局の健康影響に関する新たな研究が発表されました。
頭痛や手足の冷えなどの自覚症状が増加し、脳の働きにも影響が出ていました。

中継基地局を気にしない人にも症状
 中継基地局からでる電磁波の影響については、研究そのものが少ないのが現状です。研究者の間では、頭に近づけて使う携帯電話の影響も灰色なのに、桁違いに弱い中継基地局の電磁波の影響など調べられないだろうという思い込みがあるようです。

 しかし逆に一般の人たちの関心は強く、WHOも世論の関心を考慮して、とにかく調査を行なうことを勧告しています。

 これまで健康影響の可能性を指摘した疫学研究は2件だけ。しかしそれらの研究に対しては、「中継基地局が近くにある人たちが、思い込みで、ちょっとした症状でも強めに感じて報告しているだけなのでは」という批判が出されています。

 しかし、ではどうすればこのような先入観の影響を除去できるかというと結構難問です。臨床試験のように実験室で、被験者に(厳密には実験を行なう人にも)分からないようにして電磁波を浴びせたり止めたりして、自覚症状が現れるかどうかを見る方法もあります。
 しかし必ずしも頭痛などの自覚症状が、電磁波を浴びるとすぐ現れるというものではありません。慢性的な長期暴露の影響を判断する場合、臨床試験は難しいといえます。

 そこで、オーストリアのハッター博士たちは新た研究に際して三つの工夫を行ないました。一つは調査対象者への質問事項の中に「中継基地局の存在が自分の健康にどれくらい影響を与えていると思うか」という項目を入れたこと。二つ目は実際に被験者の家の中の電波強度を測定してこと。そして脳の働きを客観的に評価するテストを行なったことです。

 その結果、家の寝室の電波の強さが、0.1mW/㎡以下の人たちに比べて、0.5mW/㎡以上の人たちが、頭痛で3.06倍、手足のひえで2.57倍、集中力の欠如で2.55倍になりました。この差は中継基地局が気になるかというアンケートの結果で調整しても、なお有意な差でした。

ファイルをダウンロード


 脳の働きにも影響
 また脳の機能への影響についても、二種類の同じような文字配列を見て違いを見つけるテストで、0.5mW/㎡以上の人たちは間違いを見つける速度が速くなるという影響が出ていました。脳の反応が早くなるのなら良い影響とも感じられますが、しかし早くなった反面、解答の間違いが多くなったというので問題です。
結論として、博士は中継基地局の電磁波による健康への影響を否定することはできない。予防的措置として、中継基地局建設に際しては、近隣への暴露が最小限になるような配慮が必要と結論づけています。

送電線 小児白血病治療にも影響

 送電線の近くに住んでいる子どもは、小児白血病にかかりやすいだけでなく、いったん病気になると治りにくく、死亡率も上がるという初めての疫学調査が発表されました。

 送電線などから発生する電磁波が小児白血病の発症率を上げるという可能性は、これまでの数多くの疫学調査で確認されてきました。 
 ただ小児白血病は、治る可能性が高いガンの筆頭に上げられています。適切に治療を行なえば70%以上が治癒可能だと指摘されています。しかし電磁波にガン促進作用があるとしたら、治療効果にも悪い影響を及ぼすのではないでしょうか?

 アメリカ、カリフォルニア州の公衆衛生研究所のフォリアート博士たちのグループが、小児白血病にかかった子どもたちの治癒率、生存率に対する電磁波の影響を、世界で初めて調査しました。

 1996年9月から2001年1月にかけて急性リンパ性白血病と診断された小児患者1672名のうち、386名の子どもたちを対象に、自宅療養中の子ども部屋の24時間の磁場のデータを入手。 その後2004年12月まで治療の経過のデータから、部屋の磁場の強さによって治癒率や生存率が変化しているかを調べました。

3ミリガウス以上で死亡率が4.53倍
 その結果、小児白血病が再発したり、別のガンが発生した件数が、1ミリガウス以下の小児患者たちに比べて、2ミリガウス未満の子どもは1.25倍、3ミリガウス未満は1.32倍、3ミリガウス以上は1.92倍と増加していました。ただこれらのデータは統計上ばらつきが大きく、偶然の可能性を否定できません(統計上有意差がない)。ファイルをダウンロード

 しかし、死亡率だけで比べてみると統計的有意になり、3ミリガウス以上の子どもは1ミリガウス以下に比べて4.53倍でした。

フォリアート博士は論文の中で「これまで病気の進展に対する影響を調べた調査は無かった。もし磁場がガン腫瘍の促進にも影響するとしたら、再発率や生存率にも現れるのではないかという仮説をたてて調査してみた」とこの調査の新しさを指摘しています。

 ただ、今回の調査では3ミリガウス以上の子どもたちの数が19人(全体の5%)と少ない点などの限界があるとも指摘。結果については再確認する必要があるとしながらも、電磁波が小児白血病の再発や死亡率に影響する可能性を裏付けるデータでだと結論付けています。

 病気中こそ、電磁波の影響については気を使う必要があるのかもしれません。子ども部屋の電磁波についても注意が必要ですが、病院の中の電磁波が気になるところです。

出典)British Journal of Cancer (2006)94(1)

 

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携帯電話は第二のアスベストになるか?

 携帯電話の脳腫瘍リスクに関する各国の疫学調査の結果が、続々と公表されています。
統計上はっきりしたリスクは示されないものの、10年以上の使用では、ほとんどの調査でリスク上昇を示唆しています。

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長期使用者の数が少ないことが、結果がはっきりしない原因のようです。注意深く内容を判断する必要があります。

10年以上の使用でリスクが増える意味
 2006年1月26日にドイツでの疫学調査の結果が論文として発表されました。結論は、携帯電話使用者と不使用者の間に、はっきりした脳腫瘍リスクの差はないとなっています。しかし、10年以上携帯電話を使用している人と不使用者を比べると、脳腫瘍の一種である神経膠腫(注1)に関して、リスクは2.2倍になっていました。

 イギリスでの疫学調査は、2006年1月20日に出されました。ドイツと同様に全体でリスクの差は認められないという内容でしたが、10年以上の使用に対しては、1.2倍の増加が確認されました
 2004年11月に公表されたスウェーデンの疫学調査では、聴神経鞘腫瘍(注2)について、10年以上使用した場合、リスクが1.9倍になっています。さらにスウェーデンの調査では、携帯電話を通常使用した側の腫瘍に限れば、リスクは3.9倍になっています。
 これらの研究はすべて、インターフォン・プロジェクトという国際研究の一環です。WHOの下部機関である国際ガン研究所(IARC)が主導し、日本も含め世界13カ国が参加しているプロジェクトです。

 タバコやアスベストも潜伏期は10年以上
 脳腫瘍などの発ガンリスクの有無を検討する場合には、潜伏期の問題を考慮する必要があります。携帯電話によって発ガン作用が起きていたとしても、直ぐにガンが発症するわけではありません。
 アメリカの電磁波問題専門誌マイクロ・ウェーブ・ニュースでは「発ガンリスクがはっきりしているタバコやアスベストの場合でも、潜伏期間は長期間に及ぶ。どちらも、10年間くらいでの疫学調査では肺ガンや中皮腫のリスクが増えるという結果はだせない」と指摘しています。
 今後、更に携帯電話使用暦の長い人が増えてくると、疫学調査で脳腫瘍リスクがはっきりしてくる可能性があるわけです。有意差を示せるほどの統計量がないからといって、リスク上昇を示唆するデータを無視してはいけません。

 ドイツの研究のプレスリリースでも、「使用期間が長期になるほどリスクが上がるのは説得性がある。携帯電話の長期使用による脳腫瘍リスクはまだ仮説であるが、注意を払う必要がある」と指摘されています。
 
注1しんけいこうしゅ 神経細胞を支えるグリア細胞から発生する腫瘍。脳腫瘍の3割を占め、悪性の場合が多い
注2 ちょうしんけいしょうしゅ 聴覚神経の鞘から発生する腫瘍。ほぼ良性腫瘍だが、脳の他の部分を圧迫するので治療が必要。


送電線近くは住宅禁止? 英

電磁波による小児白血病リスクの上昇を重視したイギリスは、高圧送電線の周辺での新たな住宅の建築を禁止する措置を検討中。
1兆円以上の不動産価値の損失も伴うものの、イギリスは電磁波対策に本腰を入れはじめたようです。

7万5千戸の強制移転も検討
 イギリスの新聞テレグラフ紙が伝えたもので、電磁波対策を検討する政府の委員会が作成中の報告書草案のスクープです。

 委員会の議論では、既に送電線の近くにある7万5千戸の住宅を強制的に買い上げ、移転させるという案もあったといいます。しかし最終的には、既存の住宅はそのまま残すものの、新たな建築については、高圧送電線(40万ボルトと27万5千ボルト)の場合は周辺70m(230フィート)、13万2千ボルトの送電線の場合は35mの範囲で禁止するという内容になりそうです。

 また、新たな送電線の建設にあたっても、既に住宅がある場所には禁止する措置も含まれるとのこと。もしこの対策が実施されれば、送電線周辺の不動産価値の損失は総額1兆4420億円に及ぶとの試算も出されています。高圧送電線の70m以内にある2万5千戸の家屋の資産価値は1/4減少。また140m以内の5万5千戸の家屋は15%下落すると指摘されているのです。

WHOの予防原則を先取り 
 イギリスでは2004年に、送電線周辺210m以内に住む子どもたちは、小児白血病のリスクが64%上昇するという疫学調査が公表されました。

 この調査結果を受けてイギリス政府は、あらゆる利害関係者を入れた諮問委員会を設置。委員会では、保健省などの関係省庁の代表、電力業界と不動業界の代表だけでなく、小児白血病患者家族の代表や電磁波問題を告発するNPO代表なども参加しています。

 電力業界や不動産業界も合意する形で、今回の対策案がまとめられたという点が画期的ともいえます。WHOが推奨しようとしている「予防的枠組みアプローチ」を他国に先がけて実施したものと評価されます。 
 最終報告書は、6月にも公表される予定。イギリス保健省は「この委員会は、科学的な証拠をもとに、予防的措置を実施する必要性を検討したもの。その提言は、政府も重く受け止める必要がある」と指摘しています。

出典)Telegraph紙 2006年4月29日 他

インチキ防護グッズを直撃

 2006年2月に横浜で電磁波問題の講演会で話をしたところ、電磁波をカットすると宣伝されている商品についての質問が出ました。
 「周波数の低い送電線や家電製品から発生する磁場はカットするのは難しい」と話したところ、電磁波過敏症らしき参加者の人から

「自分は家電製品からの磁場も90%以上カットするシールド材を知っている。そのシールド材で電気マッサージ器を覆うカバーを造ることになっている」

と言われてしまいました。

その人はこのシールド材で磁場もカットすると信じ込んでいるようでした。
そこでその取り扱い店を聞いて、ホームページをみると、商品の宣伝が掲載されていました。
シールド175C という金属繊維のようなものでできたシートです。ホームページのなかには

電磁波過敏症でお困りの方
電磁波の安全の目安!
◯ 電化製品の磁場は2mG(ミリガウス)以下。
◯ 高圧送電線からの磁場は1mG以下。
家電製品生体に悪影響を与えるといわれる磁場の遮断や吸収は不可能
その対策にはこのシールド175Cがお勧め。
90%以上カットします。

と書いてあります。

そこで翌日電話をしてみました。

 --お宅の商品で175Cという商品ですが、超低周波の磁場も9割カットすると知り合いから聞いたんですが本当ですか。超低周波の磁場もカットするといって販売されているんですか?

A、えっ。あのね、インターネットにグラフが出ておりまして、電界に対する効果と磁界に対する効果を折れ線グラフにして出しています。

 --ええ、でもそのグラフは100MHzくらいまでですよね。

A えっと、そうですね。それよりも周波数がさがると、急激に落ちますね。効果が

 --カットできないということですね。

A ええ、100MHzはカットしておりますけれども、800MHzの周波数と比べると100MHzでは半分くらいに落ちてますよね。

 --100Mhzというはもう電波の領域に入っているので、もっと下の50Hzとか60Hzとかの磁場もカットするとその過敏症の方は信じていらっしゃるんですよ。

A、ほうほうほうほう。

 --お宅で紹介している商品で175Cというものですね。

A、メーカーはダイワボウ、商品名はレタックス

 --お宅のホームページをみると、電磁波過敏症でお困りの方へというのがあって、「90%以上カットします」とかいてあります。

A,それはね携帯電話の電磁波。

 --電気製品や送電線の磁場はカットしないんですよね。

A, あのね、数値は小さくなります。周波数が下がると、磁界の方は急激に落ちますね、電界の方はまだまだ残りますけれども。効果がね

 --つまり、電化製品では2mG以下がいいと書いていますが、このシールド材はそのためには役に立たないということですね。

A、まったくではないですね。

 --ということはある程度カットすると

A,う~う~、うんそうですね。

 --そのデータはありますか?
A そのデータはね、メーカーが出してくれないので、

 --データは無いのに、お宅では家電製品や送電線の磁場もこれでカットできますと言って販売されているんですか?

 --Aあのね、カットではなくてある程度和らぐということになりますね。

 --でもデータは無いんでしょ。

A,和らぐ効果は、高い周波数に比べると確かに落ちてしまうけれども、という表現になりますね

 --落ちるといいかたがあいまいで、誤解を招くのではないかと、落ちるというのはシールド効果が落ちる。つまり磁場は落ちないということですが、それをきちんと説明していますか?

 Aシールド効果が落ちるということは説明させていただいています。

 --じゃあ私があった患者さんはそれを誤解されているということですか?

A ううん。まったくゼロになるということではありませんのでね。ただうんと落ちてしまいますね。

 --また、誤解を招くような言い方ですよ。うんと落ちるのはシールドの効果のことですよね。

A シールド効果には電界に対するものと磁界に対するものがって、磁界の方が弱まる率が高いです
1MHz以下のですね、詳しい性能については、メーカーのほうに直接お尋ねいただきたいんですけど。

 --電磁波過敏症の方はかなり深刻な状態にあると思うんですよ。

A,あのですね。電磁過敏症については、実際のところどれくらいの電場磁場を浴びてどのような症状が出るかという点についてもまだはっきりと解明されてませんね。確かに周波数が下がっていくと、シールド効果は下がってくるんですが、それでもゼロにはならない。他のものと比べるとまだいいと。

 --少なくとも1人の過敏症患者さんは、お宅の商品で超低周波の磁場までカットできると誤解されているのは事実です。またお宅のホームページをみると、誤解を招くような表現で商品が宣伝されているのも事実です。公正取引委員会の優良誤認に引っかかるような表現があると思います。
そこを気をつけないと、実際の患者さんはわらをもすがる思いでいらっしゃる方が多いので、中には自覚症状がおさまるという患者さんもいらっしゃるのかもしれませんが、そうじゃない人もいるし、実際に低減していない磁場を浴び続けることになると余計に危ないんじゃないかと思うので、そこはきちんと説明しないと。90%カットってただ書いているだけじゃ不適切だと思いますよ。

A,インターネットの表現については不明瞭なところについては改めるようにしたいと思います。検討いたします。

 それから5ヶ月経過しましたが一向に改正されていません。


2006年10月26日

携帯電話で精子が減少

1日に4時間以上携帯電話を使用している男性では、使用しない男性と比べると精子の数が4割少ないという結果。精子の異常も、2倍以上多い。


調査を行なったのは、アメリカオハイオ州のアショック・アガルワル博士たちのグループ。携帯電話の普及が比較的遅れているインドのムンバイで、ヘビーユーザーとノンユーザーを比較した調査です。
 携帯電話の不使用者の精子が8600万匹/mlだったのに対して、1日4時間以上使うグループでは5000万匹しかありませんでした。中にはWHOが生殖能力無しと判断する2000万匹を下回る人もいました。


「使用頻度が多くなるほど、 精子数も減少している。統計的にもはっきりしている」とアガルワル博士は言います。「普通の人は、携帯電話を使うときためらったりしません。しかし、その男性の生殖能力に致命的な影響を与える可能性があります。まだはっきりしませんが、もし本当だとしたら影響は大きいとしえます」


出典) The Independent紙 2006年10月25日