誰がやったのかも分からない研究や、ケータイ業界の御用学者バラ撒き用にまだ9億円も出す民主党の甘い事業仕分け
行政刷新会議の事業仕分けを手本に各省庁内で事業の自己点検をする行政事業レビュー。総務省では、1997年から13年間毎年十数億円の予算で続けられてきた電波の安全性に関する調査事業にメスが入れられた。外部の委員からは「研究費のばら撒きでは」「事業の必要性について担当部局の真剣さが伝わらない」などの厳しい意見がだされ、「廃止を含めた全面的見直し」という結果に。しかし次年度概算要求では、わずかに減額しながらも9億円の要求している。事業の資金源は総務省が自由に使える特定財源の電波利用料。ただ電波利用料の7割は電波利用促進のための事業で、安全性の事業は2%に過ぎない。同じ部局が管理しているため利用促進のための安全検証と見られても仕方がない構造になっている。国民を安心させるためには、安全性検証事業を独立させるような事業仕分けが必要だ。
12年で総額138億円かけた電波の安全調査事業
「基準緩和のための研究と判断されて結構です」と総務省
「電波利用料というあぶく銭のバラ撒き予算ではないか」仕分け人
誰がやったのか記載なしの報告書
公募制とは形だけのズサンな研究体制
「廃止を含めた全面的見直し」にも次年度9億円の概算要求
利用促進のための安全性検証では意味が無い
安全評価制度の抜本的見直しが必要
12年で総額138億円かけた電波の安全調査事業
蓮舫議員の「2位じゃダメなんでしょうか?」発言をはじめ、世間の注目を集めた事業仕分け。行政刷新会議が行った事業仕分けの他にあまり注目をされていないが、各省庁の駄遣いを減らすための行政事業レビュー呼ばれる事業仕分けが行われている。各省毎に予算監視・効率化チームを作り、21年度の予算の執行状況について外部委員を入れて自己点検し、ネットテレビなどで公開の場で検証作業を行うという仕組みだ。
総務省の行政事業レビューの一つに「電波の安全に関する調査事業」が仕分けの対象にあげられた。この事業の問題点は、再三に紹介してきている.
電波の安全性事業には1999年から毎年10~15億円程度が支出され、2010年までに総額138億3千万円支出されている。それが本当にきちんと使われているのかということの検証だ。
見直しの対象となった事業に対しては、予算がどこにわたり、何に使われているかを担当部局が、わかりやすくまとめて、自己点検したレビューシートが作成される。電波の安全に関する調査事業についての、レビューシートが図1だ。
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レビューシートを見ると平成21年度の総事業費11億3000万円は、大きく3つに事業に分類されている。ひとつは生体への電磁波の影響を研究する部門で3億800万円。テレコム先端技術研究支援センターという財団法人に委託され、公募により研究者へ支払われている。
ふたつめは、そうした安全性の研究に必要な評価技術の開発やデータ収集の事業で6億6400万円。さらにペースメーカーなど医療機器に対する電波の干渉による影響を調べる事業が1億5700万円だ。後の二つは民間企業や公益法人が受注している。今回この記事で特に問題にするのは最初の研究に関する部分だ。
レビューシートに基づき、6月4日に外部の有識者を交えて公開の場での検証作業が行われた。その模様はニコニコ動画の生放送などでも放映されたが、現在でも政府のインターネットテレビで閲覧することができる。(http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg3621.html)
公開レビューではまず、担当部局である総務省総合通信基盤局電波部電波環境課課長の岡野直樹氏と外部委員で弁護士の水上貴央氏の間で、事業の目的についてのやり取りがあった。要約すると以下の通りだ。
「基準緩和のための研究と判断されて結構です」と総務省担当部局
水上貴央氏「事業の目的があいまいで、そもそも電波が安全かどうかわからないから調査しているという話なのか?電波は安全なのだけど不安に感じている人がいるから調査するという話なのか?今後基準を変えるために調査しているのか?… つまりは何なのか?」
岡野課長「現在すでに人体防護指針としての安全基準はあり、それについてはヒトへ影響があるレベルから50倍という安全率を取っています。しかし他の効果はないのか、不安を持っているということなので、その再検証と、必要があれば基準の見直しも行うということです」
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